2023/9/13
|
||||||
9月のおはなし 「PLAYは赤ちゃんだけ?」 |
||||||
9月のおはなしは「PLAYはあ赤ちゃんだけ?」です。 みなさんは あそぶ = play と習いますね。 The baby plays with a ball. = 赤ちゃんがボールであそぶ。 I played the piano at a concert. = コンサートでピアノを弾いた。 などの表現で知っているひとが多いと思います。 しかしこの ”play” という単語は日本語のあそぶとイコールではない日常表現がたくさん潜んでいる単語なんです。 ここでは、 ”play” の意味や代わりに使える表現を紹介していきますね。
辞書で ”play” を引くと、意味だけでもたくさん出てきます。そこには、 ①あそぶ ②スポーツや競技に出る ③楽器を演奏する だけでは到底カバーしきれない量の情報が溢れています。 そこでまず必ず覚えたいのは、あそぶの ”play” は小さな子どもや動物限定で使われる表現です! The baby is playing. (赤ちゃん = 子ども) は大丈夫ですが、 My father is playing. (おとうさん = おとな) はダメ。 しかも、お父さんくらいの年齢でなくても、10代くらいから上の例文のような直接的な ”play” の表現は使われることが少なくなります。変わって、具体的な目的/情報が関わっているときにだけ使う単語に変わります。 うっかりそのまま使ってしまうと、何か演奏しているのかな?劇に出演しているのかな?スポーツかなにかのゲームに出場しているのかな?ふざけているのかな?役に立っているのかな?といった具合で情報の足らない文章になってしまいますので、ほぼ使わない表現と言っていいです。 ”play” は遊びは遊びでもあかちゃんや幼いこどものように無邪気に振る舞うという裏の意味が潜んでいるのです!なのでお父さんの例文は、 My father is playing Mario Kart with me. =お父さんは一緒にマリオカートで遊んでくれてるよ。 のように「何を」「誰と」など具体的な情報を入れて使うと GOOD。 さらに、このような具体的な ”play” の表現は年齢に関係なく使うことができます。 では、つい言ってしまいそうな表現を例に、正しい英語での伝え方をいくつかみてみましょう。
サッカーする、公園に行くなど目的がはっきりしない言い方で友達と遊ぶことを英語で言いたい時はこう言います。 I hang out with my friends after school. =放課後友達と遊ぶ。 I like spending time with friends after school. =放課後友達と遊ぶのが好きです。 We had fun at the swimming pool today. =今日はプールで遊んだ。 小学生までは ”I play” でもおかしくないですが、ティーネイジャーは ”I hang out” ”I spend time” ”I have fun” が使えるとよりリアルな英語表現になります! また、 ” I hang out” は、”hangout” とつなげて一語として書くと「たまり場、くつろげる場所、遊び場」という意味の名詞になります。 This park was our hangout at elementary school. =この公園、小学生のころの遊び場だったな。 といった具合で使えます。
友達を家に呼んで遊ぶのは外で遊ぶのとまた違う楽しみがあるものですね。 ゆっくりお菓子を食べたり、漫画を読んだり、ただしゃべっているだけでも時間はあっという間に過ぎていきます。 そんな時間を楽しみたい時は、 Can Tomoko come over tomorrow? =明日友子が遊びに来てもいい? ”come over” で「うちに来る」という意味があるのでいちいち ”play at our house” といった言い回しはしません。 逆に、例えば友達の友子さんの家で遊べるか聞きたい場合は、 can I go to Tomoko's house tomorrow? =明日友子の家で遊んでいい? 直接的に ”can we play at Tomoko's house?” とはあまり言わないので注意しましょう。 ”play” をつけるなら”Can we go play” ならあまり不自然ではないのでおすすめですよ。
気軽にあそぼうと言える友達って大事ですよね。 今度遊ぼうよ!と言いたいときは ”get together” を使いましょう。 Let's get together sometime! =今度遊ぼうよ。 We usually get together on Wednesdays. =だいたい水曜日に遊ぶことが多いよ。 遊ぶを「集まる」、「会う」と解釈して使うのがリアル英語です!
友達と待ち合わせした後にまずする会話といえば 「何して遊ぶ?」ではないでしょうか。 これも ”play” を使わずに表現します。 What do you want to do? =何して遊ぶ? 遊ぶはシンプルに ”do” として、「何したい?」に変換して聞きましょう。 ”Where do you want to go?” (=どこ行きたい?) も GOOD です。 ”play” には目的をつけないといけないとさきほどお伝えしましたね。なので、まだ目的や内容が決まっていないうちは ”do” ”go” を使うというわけです。
ここまで、遊ぶという単語の本来の意味を通じて、日本語の遊ぶと同じ感覚の英語表現の紹介をしてきました。 ・”play” には無邪気で無垢なイメージがあるため幼いこどもに対して主に使われる。 ・”play”を幅広く使いたい場合は、目的や内容を入れる。 ・大人(10代頃から少しずつ)になると”play” とひとことで言っても、競技やゲームに出る、演奏する、演じる、役割を果たす、役にたつ、ふざける、適当にこなす、もてあそぶ、といったさまざまな意味合いが出てくる。 ・大人向けの日本的な(目的のない)「遊ぶ」の表現には ”I hang out” ”come over” ”get together” など、シチュエーションに合わせた表現を使う。 小さい頃は単純で特に脈略もなかった「遊ぶ」が年齢を重ねていくうちに内容や意味が増えていくなんて、人の成長をそのままひとつの単語が映し出しているようです。 日本には幼い子供のみ/大人のみに使う「遊ぶ」のような表現はありません。 英語特有の ”play” とそのほかの表現、ぜひ覚えて使い分けたいですね。 |
|