2022/12/12
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12月のおはなし がんばれ |
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12月のおはなしのテーマは「がんばれ」です。 今年は、地域や学校行事が数年ぶりに開催されたところも多かったようです。 また、ちょうど今現在サッカーワールドカップが開かれたりで、声に出してだれかを応援する機会が増えた気がします。 だまって拍手を送るより、やっぱり自分で声を出して応援する方が相手により伝わる感覚がありますよね。
さて、この「がんばれ」ですが、 英語の言い方を調べるとまず Do your best! と出てきませんか。直訳すると「最善(の力を)出す」なので、間違ってはいません。 でも実はちょっとニュアンスが違っていて、どちらかというと 「力を出し切りなさい」 シチュエーションや聞く人によっては 「手を抜いたらダメだよ」 と取られかねないフレーズなんです。 日本語の「がんばれ」でもときどきいわれますが、余計なプレッシャーはできればかけたくないですよね。 では、英語でも使いやすいニュートラルなニュアンスのがんばれを伝えたい時、どういえばいいのでしょうか?
がんばれと伝えたい時のおすすめ表現、3つあります。 ひとつ目は Go! あるいは Go for it! 直訳すると「いけー!」って感じで、まさしくがんばってほしい人の背中をぐぐっと押したい時にうってつけの言葉です。 例えば、 「がんばれ、がんばれBenefit!」 と言いたいのであれば、 "Go, go, Benefit!" と声援を送りましょう。
がんばれの英語で次に紹介したいのが You can do it! 直訳すると「あなたはできる!」で、これこそプレッシャー!と思うかもしれませんが、意味合いとしては「心配しなくてもできるよ!」という感じなので大丈夫。 例えば、 初めて何かに挑戦する人や、不安を抱えていそうなひとに "You can do it!" と言えると、自分を信じて迷いなく挑んでほしいという想いを伝えることができますよ。
がんばれの英語表現、最後に紹介するのは Good luck! …君に幸運あれ。?では決してありません。 たしかに「幸運を祈る」時にも使われるフレーズの"Good luck"ですが、 運ゲーとか、運に身を任せようとかそういう他力本願な意味では決してなく、うまくいきますようにというこちらの想いを伝える素敵な表現なんです。 例えば、 「英検がんばってね!」 ならば、 "Good luck with your eiken exam!" と言えると、Do you best よりも相手に寄り添った応援になります。 ちなみに、Do your bestをつかった場合、"Do your best on your eiken exam."となるのですが、「試験では全力を尽くしなさい!」という感じになってしまいます。 シチュエーションや人を選ばないと偉そう、あるいはキツイ言い方になるので、やっぱり避けたいところです!
がんばれの英語表現を3つ紹介しましたが、実は吹奏楽部、コーラス部、演劇部とずっと文系女子だったけーこ先生として、どうしても紹介したい表現がもう一つあります。 Break a leg! 直訳すると「足折って!」というどう考えても物騒な表現ですが、これパフォーマンス系の前に送る応援のお決まりフレーズなんです。 「成功しますように」 という意味で、もともとは役者が使っていた言葉でしたが、今では人前に出ること、例えばスピーチやプレゼンの前にも使えます。 由来は定かではありませんが、日本と似て欧米の役者にも「ゲンを担ぐ」文化があったようです。"good luck"いうと逆に不運なことが起こりそうだから逆に起こってほしくないこと=足を折って!と言うことで逆に幸運を劇場に呼び込もうとしたのだとか。 ピアノやダンスなど発表の機会がある友達がいたら "Break a leg!" と伝えてみてはいかがですか?
がんばれの表現をこれだけみていくと、「じゃあ、do your bestはなんだったの??」となりますよね。 最初に言ったとおり、最善を尽くすという意味がある以上"Do your best"もがんばるという意味をちゃんと持っています。 問題は使い方です。いくつか例を紹介すると、 例1 "We did our best to collect enough cans" 「じゅうぶん空き缶を集めるようにがんばった」 例2 "I will do my best to stay in the tournament" 「トーナメントで残れるようにがんばります」 時制の変化(過去や未来の表現になっている)はさておき、「がんばる」のが相手ではなく自分に変わっていますね。 Do you bestは、だれかに向けてというよりは自分の意気込みや努力について表現する時に使うことが断然多いです。 また、失敗した後や、難しい状況の時に使うことが多いことも覚えておくといいですね。 「力の限りをがんばります!」よりは「できる限りのことはします」みたいなちょっと冷静な感じです。
今回は「がんばれ」の表現をいくつか紹介しました。 一番シンプルな "Go!" や "Good luck!" は、今日からでもつかえますね! そして、定番と思われがちのDo your bestですが、じつはけっこう上級者向けのフレーズということがわかってもらえたでしょうか。 これからベネフィットでは英検を受ける人がいたり、入試を控えている人もいると思います。声に出して英語で励ますのは恥ずかしいかもしれませんが、カードや手紙で "Good luck!" "You can do it!"と言葉を贈ってみましょう! |
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