2023/5/18
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5月のおはなし 世界のこどもの日 |
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5月のおはなしは、「こどもの日」です。 日本では5月5日にこどもの日を祝う人が多いのではないでしょうか。祝日ですし、ゴールデンウィークということもあって家族親戚で集まったりする人もよく聞かれます。よく考えてみれば、日本は3月3日のひな祭りに始まって、こどもの日、母の日、父の日、敬老の日と、一年を通して家族を想う/祝福する日が目白押しですね。そのうちいとこの日や、おじの日、おばの日までできそうな勢いです。 実は「こどもの日」の話をこんなタイミングでお届けしているのには、若干のわけがあります。さきほど日本には家族を祝福する日がたくさんあるとお話しましたが、実は英語圏の文化(イギリスとアメリカ)には日本でいうようなこどもの日がないのです。 イギリス、アメリカでいうと母の日と父の日はありますが、日本のようにお祝いする「こどもの日」はありません。 ここでは、日本とイギリス/アメリカのこどもの日の違いを紹介します。また、世界こどもの日というのもあるので、そちらも紹介します。
イギリスのこどもの日は5月14日で、Children's Day UK と呼ばれています。 Awarenessdays.com によると、 Children's Day UK is all about the importance of a healthy childhood and how we need to protect the rights and freedoms or children in order to ensure that they can grow into happy, healthy adults. (イギリスの)こどもの日は、子どもの健康に意識を向け、彼らが幸福で健全な大人に成長するために守らなければいけない権利や自由について思いを寄せることを目的に制定されました。 とあります。お祝いのたべものやイベントがあるわけではありませんが、現代の子どもが直面する現実と未来に目を向けて、社会全体で子どもを守ることを改めて確認する日のようですね。
アメリカでは6月の第2日曜日がこどもの日に制定されています。正式名称は、National Children's Day です。 Nationaltoday.com によると、 (National Children's Day) addresses the importance of children in society and the numerous challenges that some still face in different aspects of their lives. This observation aims to improve children's welfare (中略) and also reminds otherwise busy parents to spend time with their kids (中略). (アメリカの子どもの日は)社会における子どもの重要さ、そして未だ多くの子ども達が直面しているさまざまな困難に目を向ける日です。こうしたことに注視することは、子どもの幸福度を高めるとともに、普段は忙しい保護者にとっても改めて子どもと一緒に過ごすきっかけにつながります。 とあります。 イギリスはより福祉的な意味合が強そうな子どもの日でしたが、アメリカは親との絆を深めてゆたかな子ども時代を達成しようとする意思が見えますね。 アメリカの子供の日は、マサチューセッツ州の牧師さんが子どもをテーマにした集会を開いた日から由来しているそうなので、寄り添い共感するというニュアンスが強くなるのかもしれません。 イギリス同様、定番の食べ物はありませんが、今でもアメリカでは教会で子どもの日の集会を開くところがあるようです。
世界的なこどもの日もあります。国連(United Nations)が制定したWorld Children's Dayがあり、日にちは毎年11月20日です。 国連(un.org)によると、 (World Children's Day)offers each of us an inspirational entry-point to advocate, promote and celebrate children's rights, translating into dialogues and actions that will build a better world for children. (世界子どもの日は)私たちが子どもの人権の大切さを祝福して、認識と促進をすすめるきっかけとなる日です。そのためにさまざまな形の対話やアクションを起こして、子どもが住みやすい世の中が実現するように働かきけます。 とあります。 世界規模の子どもの日ですから、例えばテレビなどでプロモーションやイベントを見たという人もいるかもしれません。さまざまな国が集うシンポジウムが開催されたり、日本でも募金を募るプロジェクトが昨年立ち上がっていたようです。 国内ももちろんですが、世界にもまだまだ貧困、学校や病院の不足など厳しい状況で生きている子ども達が多くいます。 大人になってからではなく、子どもの時からこのような活動に目を向けると世界観が広がっていい経験になりそうですね。
ふだんより難しい話になってしまいましたが…今回は英、米、世界のこどもの日を比べてみました。 由来や目的が少しずつ違うものの、どれも根っこには子どもの今を守りたい、未来にむけてより良い世界を作りたいという強い願いを感じます。 そしてこの子どもを大切に守る想いは日本の子どもの日も同じ。健やかな成長と幸せを願って、来年も愛情たっぷりに5月5日を迎えましょう! |
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