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2024/3/29

3月のおはなし「St. Patrick's Day」

2024年は特にイギリス、アメリカなどの英語圏でお祝いされる祭日やイベントを紹介していこうと思っています。
 
日本にはないイベントやお祝いを紹介することで、世界をより小さくて身近なものに感じてほしいです。
 
今回は3月17日にお祝いする ”St. Patrick's Day” の紹介です。
 
 
 

St. Patrick's Dayの歴史は?

 
 
 
St. Patrick's Day に入っている St. Patrick は名前です。 ”St”. は ”Saint” の略で「聖」という意味なので
 
St. Patrick's Day = 聖パトリックの日
 
となります。
 
では、聖パトリックとはどういう人物なのでしょうか。
 
聖パトリックは、イギリスの西側にある島国アイルランドにキリスト教を広めたとされる人物です。
 
5世紀ごろに活躍し、アイルランドに多くの教会や学校を建てるなど国の発展に貢献したことから ”Patron saint of Ireland” = 「アイルランドの守護聖人」として崇められる存在になりました。
 
Patron saint = 守護聖人 (ペイトゥロン セイン
 
その後18世紀になって多くのアイルランド人がアメリカに移民として移り住むと、新天地でもふるさとを忘れないようにと、聖パトリック祭が盛大に開催されるようになります。
 
これをきっかけにアイルランド独自のお祭りだったSt. Patrick's Day は各国に広まり定着していきました。
 
ちなみに、3月17日は聖パトリックが亡くなった日で、アイルランドでは正式な祝祭日なんだそうです。
 
St. Patrick's Day は守護聖人を通して自分の国の歴史や文化を想う行事なのですね。
 
 
 

St. Patrick's Day 何をする?

 
 
 
「ルーツ/伝統をお祝いする」という由来のせいか、St. Patrick's Day にはあまり宗教の影響は感じられません。
 
どちらかというとアイルランドの文化を知って楽しむという趣旨が強く、パレードを行う街も多いです。
 
また、少し変わったお祝いのしかたではアメリカのシカゴが有名です。
 
シカゴ市内は高層ビルが立ち並ぶ中シカゴ川という川が流れているのですが、その川を毎年鮮やかな緑色に染めてお祝いするのです!
 
環境に配慮しているという緑色のレシピは門外不出だそうですよ。
 
 
 

St. Patrick's Day モチーフいろいろ1

  
 
 街ぐるみでのお祝いの次は、家庭や学校でのお祝いも紹介したいと思います。
 
シカゴ川の例にも出てきましたが、St. Patrick's Day の一般的かつ一番オーソドックスなお祝いのしかたといえば緑色を使ったものです。
 
3月17日を全身グリーンコーデで過ごす人もいれば、アクセサリーや上着などワンポイントで緑を取り入れる人も。
 
I will wear a green skirt for St. Patrick's Day.
= 聖パトリック・デーは緑のスカートをはくつもり。
 
学校では3月17日当日緑色を身につけた子供や先生があふれて、緑色のおやつが配られることもあり、普通の授業でもお祭り気分でワクワクしてしまいます。
 
 
 

St. Patrick's Day モチーフいろいろ2

 
 
色以外の St. Patrick's Day のモチーフといえば ”shamrock” 三つ葉のクローバーです。
 
shamrock = シャムロッ
 
三つ葉のクローバーは、宣教師としてアイルランドに渡った聖パトリックがキリスト教の「三位一体(さんみいったい)」の概念を伝えるのに使ったとされています。
 
 
(三位一体とは、ざっくりいうと、聖書が示す神は「父」、「子」、「聖霊」の3つがひとつになった唯一の存在であるという考え方)
 
 
このお祭りで緑色を大切にする文化は(さらに緑はアイルランドのシンボルカラー)、おそらくこのクローバーの葉の色からきていると思われます。
 
 
三つ葉のクローバーの形はTシャツからクッキーまでいろいろなところで見られ、学校や園で工作のテーマになることも多いです。
 
 
 

St. Patrick's Day モチーフいろいろ3

 
 
最後に紹介するのは ”leprechaun” レプラコーンです。
 
レプラコーンは、妖精の一種です。
 
体は妖精なので小さいですが、姿はヒゲを生やしたおじさんで、長いコートとトップハットと呼ばれる背の高い帽子をかぶっています。
 
アイキャッチでタルの上に乗っているおじさんがそうですね。
 
また、レプラコーンはイタズラ好きな靴職人の妖精だという説もあり、アイルランドの人たちにとって身近な存在です。
 
 
There's a small leprechaun by our neighbour's front door.
=お隣さんの玄関わきにレプラコーンがある。
 
 
パレードをすれば緑色のコートとトップハットでコスプレをする人がいますし、街中ではバルーンやポスター、置物などのレプラコーンが溢れかえります。
 
 
 

St. Patrick's Day まとめ

 
 
 
 海外(英語圏)のお祝い/お祭りから St. Patrick's Day を紹介しました。
 
日本ではあまり知られていないお祭りかもしれませんが、先日訪れた100円ショップではお祝い用のクローバー付きネックレスやネクタイが売っていて、認知度が上がっているのかもと感じました。
 
実際に日本国内でも、ときどき St. Patrick's Day にちなんだイベントが開催されることがあるようです。
 
また、アイリッシュ・パブなど、アイルランドの料理やお酒を楽しめるお店も案外たくさんあります。
 
聖パトリックのお祭りを通して、春の訪れをクローバーで祝福するのもたまにはいいかもしれません。
 
 
 
 
 
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