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2022/9/5

9月のおはなし 台風

9月のおはなしは、台風です。
 
日本は毎年、夏の終わりごろから秋になってしばらくは台風シーズンといわれています。
大雨や強風で学校が休みになったり、みなさんの中に家が水浸しになった経験がある人もいるかもしれないですね。
 
そんな台風ですが、もちろん海は丸い地球で繋がっているので日本だけのものではありません。そしてその名前にもいろいろとあります。
ひとつひとつ見ていきましょう。
 
 
 

台風の英語①:typhoon

 
 
台風の英語として最初に紹介したいのは typhoon です。
 
読み方は「タイフーン」で、日本語の語感とよくにていますね。
これにはtyphoonの語源が関わっていると言われています。まず語源としてはアラビヤ語で嵐という意味の単語「tufan」か、ギリシャ語で風に神の「typhon」があるといわれています。それが中国語で「颱風(タイフウ)」になったあと、英語のtyphoon や日本語の台風に進化したと考えられています。
 
言葉の変化は、地理的条件や歴史的条件が重なって変化して、途中枝分かれすることも多くあります。台風もその一例なのですね。
 
そしてこのtyphoonという単語ですが、現代ではとても大切な定義があって、それは発生地点と威力です。
typhoonは太平洋の西側で発生して、風速33m/秒以上のものがtyphoonと呼ばれています。南シナ海や中国、韓国の海で発生する熱帯低気圧もtyphoonです。
 
また、毎年何回も発生する台風は発生順に1号2号、と数で名前が決まります。例年日本に近付く台風の数は15号いかないくらいですが、1969年にはなんと39号まで数を増やしたこともあるのだとか!
 
正直、台風の数は少ない方がありがたいですね。
 
ちなみに、番号以外でも2000年以降に発生した台風についてはアジア名が付けられているそうです。例えば今年の夏、ニュースで台風ムーランやメアリーという名前を聞きませんでしたか?
 
アジア諸国14カ国で協力して台風対策できるように立ち上げた「台風委員会」があるのですが、そこで作成した合計140個の名前リストから順番に台風の名前を付けているのです。ランダムにいろいろな国から提案された名前が並んでいて、大体5、6年で一周して最初にまた戻るそうです。
 
 
 
 

台風の英語②:hurricane

 
 
次に紹介する台風の英語はhurricane、「ハリケーン」です。
 
天気関連のニュースで聞いたことがある人もいるかもしれません。
 
typhoon同様、発生地点と威力でまず定義すると、hurricaneは太平洋の東側で発生、風速33m/秒以上のものを指します。太平洋の東側ですから、アメリカ大陸沿岸ということになりますね。国で言えばアメリカやカナダです。
 
また、北大西洋で発生した熱帯低気圧に関しても威力が33m/秒以上に達すればhurricaneということになります。国でいうとイギリス、アイルランド、それから北欧のスウェーデンも当てはまります。
アメリカ大陸の東海岸も当てはまりますので、アメリカはもちろん、中南米の例えばメキシコの海で発生した台風に関してはhurricane呼び名で呼びます。
 
次に、hurricaneひとつひとつの呼び方ですが、typhoonと違いABC順で人の名前が付けられます。WMO(World Meteorological Organization 世界気象機関)によって、hurricane用にアルファベット6巡分くらいの名前のリストが用意してあるそうです。
 
そして特に被害が大きかったり注目された台風が発生した際にはその名前は「引退」、同じ頭文字の別の名前に置き換えられるそうです。
 
 
 
 

台風の英語③:cyclone

 
 
台風の英語で最後に紹介するのはcyclone、「サイクロン」です。
 
cycloneは、熱帯低気圧の中でもインド洋や太平洋南部で発生、風速は17m/秒以上のものを呼びます。
国でいうとインドやアフリカの東海岸、それからオーストラリアやニュージーランドの海が該当地域に当てはまります。
 
また、typhoonとhurricaneと比べて威力がだいぶ弱いようですが、実はこちらに関しては諸説あるようなので、大体3つとも33m/秒と思っていた方が感覚的に正しそうです。
 
さて、次にcycloneの呼び名に注目しましょう。
cycloneは、hurricaneと同じようにアルファベット順の名前リストを採用しているようです。発生地域によって、WMO世界気象機関で担当エリアがあるようで、地域ごとの名前リストを採用しています。
 
したがって、同じcycloneでも、インド洋で発生したものはインドや中東地域の国が名前を提案しているので名前もエスニックな雰囲気漂う名前になりますし、オーストラリアやニュージーランドの海の場合は英語圏なので英語で比較的聞き慣れた名前になります。
 
 
 
 

台風の英語 まとめ

 
 
ここまで、台風の英語の呼び方について詳しくみてきました。
 
まず、台風の英語には発生ポイントやサイズによって大きく分けて3つの呼び方があることがわかりました。
 
日本の海で発生するのはtyphoonで、その名前のつき方についてもお話しました。
 
台風というキーワードで世界を見ると、海が繋がっていることや、いろいろな国が協力体制を整えている様子がわかりますね。
発生ポイント、威力など細かく分類して研究することで、地球全体の気象変動の把握にもつながるのではないでしょうか。
 
日本も、地球温暖化で台風の発生位置や進路、時期などが変わってきているといいます。
まだまだ日本の台風シーズンはこれからですが、怪我や事故には気をつけて過ごしたいですね。
 
 
 
 
 
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