2023/4/7
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和菓子 Japanese Sweets ② |
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4月はまず和菓子の話の続きです。 前回同様、日本の和菓子を英語で表現/訳すとどうなるか紹介していきます。 おもちやお団子以外で美味しい和菓子、海外の人にも知ってもらえるように英語でなんというかみていきましょう!
前回、和菓子は英語で ”Japanese desserts” や ”Japanese sweets” というと紹介しました。 では、お菓子の「お店」に行きたい場合、紹介したい場合はどうでしょうか? 例えば、観光客であれば神社のお参りのついでに和菓子を買いたいかもしれませんし、和菓子やさんでお茶したいかもしれません。そんな時は ”Japanese confectionery shop”(ジャパニーズ コンフェクショナリ ショップ) と表しましょう。最初から座ってお茶ができるとわかっているならば ”Japanese style cafe”(ジャパニーズ スタイル カフェ) でもいいですね。 では、あらためて、いろいろな和菓子を英語にしてみましょう。前回のつづきなので、④からスタートです!
ふかした生地の中に甘いあんこが入ったおまんじゅうは、定番の和菓子のひとつです。 英語では、 ”steamed bun” (スティームド バン) といいます。 ”bun” は、もともと広い意味で丸っこく形成して調理した生地という意味がある単語です。例えば、ハンバーガーのパンのことをバンズ ”buns” と呼んだりしますが、それと同じ単語になります。 そのほか、肉まんは ”Chinese bun” と呼びますし、イギリスには童謡に歌われるほど有名な十字模様が入ったパン ”hot cross bun” があります。 日本のおまんじゅうも、丸い形状と、蒸して調理しているという条件が合うためにこのカテゴリーに入っているのですね。 それにしても「肉まん」「おまんじゅう」「ホットクロスバンズ」が英語では同じ単語でくくられていると思うと、言葉のおもしろさにうならずにはいられませんっ。
海外でも有名なキャラクター「ドラえもん」の好物としても知られているどら焼き。 日本だとスーパーでも買うことができるとても身近な和菓子のひとつではないでしょうか。 どらやきは英語で ”Japanese red bean pancake” (ジャパニーズ レッビーンパンケイク) と呼びます。あんこ ”red bean paste” をパンケーキにはさんだお菓子という表現で、とてもわかりやすいですね。
次に紹介するのはたい焼きです。専用の型に流して焼き上げるたい焼き。 英語では、 ”fish-shaped waffle with red bean filling” と訳しましょう。前回お話しした、「解体して説明する」を行います。 まず「鯛」焼きであることを反映して ”fish-shaped”。 そして、ここからは英語で一番近い単語、型で焼くスイーツ ”waffle” を当てはめていきます。 あとは中身を付け加えれば完成!あんこ以外だと カスタード = custard チョコレート = chocolate ハムチーズ = ham and cheese などもよく見かけますね。
寒天の上にあんこ、くだもの、クリームなどがきれいに盛られたあんみつ。英語では ”Japanese parfait” (ジャパニーズ パアフェイ) です。パフェはフランス語で「パーフェクト」という意味の言葉。日本語でも英語でも発音が少し違うだけでそのまま伝わっています。 定番の具については 寒天 = agar jelly 黒みつ = brown sugar syrup あんこ = sweet red bean paste 求肥 = sweet rice cake あたりでしょうか。黒みつをかけて混ぜながら食べればまさしくパフェ!組み合わせでいろいろな味わいが楽しめる点もスペシャル感があります。
和菓子の英単語、最後に紹介するのはかき氷です。 ”shaved ice” (シェイヴド アイス) ”snow cone” (スノウ コーン) shaved iceは氷を削っている様子からついた名前で、snow coneは盛り付けた形が雪でできたコーンの形だからです。 また、削り方の違いで shaved ice = 薄く削ったふわふわ系 snow cone = 荒く削ったしゃりしゃり系 と呼びわけることもあるようです。 夏だけではなく一年中楽しむことが定番になりつつあるかき氷。味付けもシンプルなシロップから、ミルクやコンフィチュールなどの濃厚なソースまでいろいろあって美味しいですよね! 定番の味付けは例えば… いちご = strawberry レモン = lemon 抹茶 = matcha / green tea ブルーハワイ = blue raspberry あたりでしょうか。抹茶は今や ”matcha” でも多くの場合通じる言葉になってきています。”green tea” だと緑茶という大きなくくりになってしまうので、時と場合によって使いわけられるといいですね。 それから永遠の謎味ブルーハワイ。ちょこっと調べてみたところ、どうやらアメリカの青いシロップはラズベリー味が主流のよう。他にも、トロピカル・ポンチやバブル・ガムも出てきました。 日本のメーカーについては、サイダーや南国フルーツといった味が出てきました。 結局色が違うだけで味は全部同じとも言われてしまうかき氷シロップ。でもそれはお祭りなどのために大量に生産、仕入れられるものことで、家でかき氷を作る際に使った(スーパーの)小分けのシロップはちゃんと違う味がしたと確信しているけーこ先生です。
2月から紹介してきた和菓子の英単語も今回でいったん終わりです。 日本独自のお菓子だけでもこんなにいろいろな種類があって、書いていて楽しい気持ちになりました。 今はいろいろな国の文化や食べ物が日常的に楽しめます。 前回は名前の直訳がなくても調理方法などを説明して英語にするといいと話ましたが、今回紹介した中には、英語文化にある単語で置き換えて呼ぶものがでてきましたね。 例えばおまんじゅうは”bun”だったり、たい焼きは”waffle”だったり、表現に工夫があってとても興味深いです。 英語にしても日本語にしても、言葉は文化の鏡だと思います。覚えたり学習したりするだけじゃなく、それぞれの言葉の同じところや違うところを見つけるのも多言語の楽しみ方のひとつですね。 |
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