2023/4/30
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4月のおはなし「あいづち」 |
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4月のおはなしは「あいづち」です。 人と会話する時、あいづちをうってくれると聞いてくれている安心感につながったりしますよね。また、自分が聞く側の時も、話を流れを邪魔しない程度にリアクションや共感を伝える方法としてあいづちはとても便利です。 今回は、そんな会話の助っ人「あいづち」をいろいろと紹介していきます!
あいづちの由来は、金属を加工するのが仕事の鍛冶屋(かじや)さんたちの作業工程にあります。あいづちは漢字で書くと「相槌」。鍛治職人たちは、槌「つち」を使って熱くした金属を順番にリズミカルに叩いて鍛えます。その様子から、会話の合間に入れる短い言葉のことを「あいづち」と呼ぶようになったのです。 では英語ではどうかというと… あいづち = ”conversational reactions”, ”reaction phrases” (コンヴァセイショナル リアクションズ、 リアクション フレイゼズ) 直訳でぴったりくる単語はなく、「会話中の反応」「反応を示すフレーズ」という熟語になります。 たしかにあいづちって「へー」などのニュートラルな意味合いのものもありますが「さすが!」などと自分のリアクション/感情を乗せて使うものの方が実際は多い印象です。 相手が話したことに対して短くリアクションや感想を伝えつつ、もっと聞きたいよ、話してほしいなと促す魔法の言葉があいづちなのですね! では次は、実際にみなさんがよく使いそうなあいづちを英語に言い換えてみましょう。
最初に紹介したいあいづちは「まじか!」。 想定外だったり信じられない内容に対して使う「まじか!」。 「まじ!」「まじで!」などのバリエーションも含めて日常的にかなり使うのではないでしょうか。こちら英語で言い換えると まじか! = No way! まじか! = For real!? / Really! まじか! = Seriosusly!? あたりがしっくりくる英語になります。 ”No way!” 直訳すると「行き場がない」「方法がない」という意味になり、ニュアンス的には「ありえない」という反応を表します。 ”For real!?” と ”Really!” 直訳すると「本当に?」です。信じられない状況に対してのストレートな反応。そして ”Really!” は、中学校の英語の教科書にも載っていますね。 ”Seriously!?” 英語で真面目や真剣という意味の ”serious” (シリアス)から来ています。なので、「まじか!」のなかでも「冗談でしょ」という気持ちや感想を強く伝えることができます。
次は相手の話について同意をしたいとき、共感していることを伝えたい時に使うあいづちです。「そうそう」、「わかる!」など、英語ではどのように伝えているのでしょうか。 それな! = I know! それな! = Me too! それな! = I hear you! それな! = Exactly! などが、ピッタリくる英語表現です。 ”I know!” 「知っている」という意味で覚えていると思うこちらの言葉ですが、あいづちとしては「わかる!」「だよね!」という意味になります。 ”Me too!” 私もだよ!ということで、個人的に共感できるときや理解を表したい時にはこちらを使うといいですね。 ”I hear you!” 直訳は「聞こえるよ」のこちらのフレーズ。あなたと言っていることわかるよ、という意味で、”I know!” より気持強いきもちで表現したい時、よりシンパシーを伝えたい場合はこちらがおすすめです。 ”Exactly!” ”exact” はちょうどや、正確なという意味の単語です。なので、話の中で「それ全部私が言いたかったこと!」みたいな気持ちになったり、自分の話に対して「あなたわかってる!」と思ったら ”Exactly!” を使いましょう。
英語のあいづち、3つ目は「すごい!」です。話を聞いていて「おー」と思ったりして、賞賛の気持ちを伝えたいときはこう言いましょう。 すごい! = Wow! すごい! = Lovely!, Amazing!, Awesome!, Neat! ”Wow!” 日本語でも定着している「ワオ!」はすごい!という意味の英語から来ています。日本語も驚いたときやすごいと感じた時に使いますね。 ”Lovely!” ラブリーと聞くと、かわいらしいと思う人が多いと思います。もちろんそれは合っていますが、すごい!やいいね!といった肯定のあいづちとしてもよく使われます。上にある ”Amazing”、 ”Awesome” もそれぞれ同じシチュエーションで使えます。 最後の”Neat!”(日本語で片付いている、整頓されている)だけは少し条件があって、うまく解決したことや順調に運んでいることなどに対して使うとより効果的です。
意味合いが①と重なる部分もあるのですが、あえて別項目で紹介したいのが同情やいたわりの気持ちを伝えるあいづち表現です。 良くないことを話してくれた人に対して「大変だったね」「残念だったね」と気持ちを表す場合は、 大変だったね = Oh no. 大変だったね = I'm sorry. 大変だったね = It's a shame. What a shame と伝えましょう。 ”Oh no.” この記事で紹介した中でもしかしたら一番簡単なあいづちかもしれない ”Oh no”。日本語でも、例えば失敗した時など使う人がいるのではないでしょうか。ただし今回紹介するのはあいづちとしての「オーノー」です。相手の気持ちになって、代弁するような心で「オーノー」と言ってあげましょう。 ”I'm sorry.” 謝罪の言葉…ではありません。 ”I'm sorry.” は実は英語では謝る場面よりこのいたわりの表現で使う方が多いのではないかと思います。中学校の教科書にも ”I'm sorry to hear that.” で載っている、定番表現です! ”It's a shame.” ”What a shame.” shameというと、まず「恥」という日本語が浮かぶかもしれません。ただ、It's a やWhat a がついたフレーズになると、残念なことを指す表現になります。思い通りにいかなかったことや大変だったことに対して ”I'm sorry.” と同じように使うことができます。
最後は、①から④には入らなかったシチュエーションで、定番のあいづちをまとめて紹介します! いいね! = ”How nice!” ”That's nice!” 「いいじゃん」「よかったね」と言いたい時はこれです。日本語でも「ナイス」は使いますが、主にスポーツでプレイを褒めたりする場面が多いかなと思います。しかし英語では日常会話の「いいじゃん」の感覚でこれを使います。 かもね = ”May be.” ゆるく同調する「そうかもね」。英語では ”May be.” です。”That might be right”(当たっているかもしれない) と文章で言う時もありますが、シンプルなほうでとりあえず覚えておくと便利ですよ。 なんで? = ”How come?” 話の内容が気になって「なんで?」などと質問をすることありませんか。そんな時は ”how come?” と聞きましょう。come = 来るという単語を使っていますが、要は(ここまで聞いた内容について)「経緯を知りたいな」と言うためのフレーズです。”Why?” は責めているように取られてしまうので避けましょう! かわいい = ”Bless!” 最後に紹介するのは ”Bless”。直訳すると「加護を与える」になりますがもちろんそんなおおげさな意味ではありません。話の当事者や関係者に対して「かわいい!」 「がんばってほしいね」「がんばったんだね」という気持ちが出てきた時に使います。 英語はキリスト教文化の影響が色濃いので、健気な行いや頑張りに対して「そんなあなたを神様が見守ってくれますように」という気持ちの表れとして ”bless” が使われるようになったのではないかと推測します。
駆け足でいろいろな英語のあいづちを紹介してきました。 あまり多いと逆に聞いてもらえていない気がしてしまうあいづちですが、適度に言い合うことで会話もスムーズに続きますよね。 聞き上手な人はあいづちやリアクションの使い方が上手だとも聞きます。 あなたも、今度表情豊かに ”That's nice!” や ”Really!” と言ってみましょう!きっと喜ばれますよ! |
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