2023/10/10
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10月のおはなし「衣替え」 |
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10月のおはなしは「衣替え」です。 実は、英語圏の文化にはもともと衣替えの習慣がありません。 そもそも日本と比べて家や収納が大きいことや、日本よりも一年を通して湿気が少なく、衣類に風を通したり虫除けをする必要性が比較的少ないというのが主な理由だと思われます。 また、実際に暮らした経験からいうと、家が石造りだったり全館空調が多いために冬でもぶあついコートの下は半袖や薄着の人がたくさんいます。そのため一年中長袖も半袖も着るという事情もあるように思います。 ただ、それも近年では変わってきているようで、日本式収納&お片付け術として「衣替え」が注目されています。 そこで、今回は英語の衣替えや表現をいろいろとみていきましょう。
冒頭でもお話ししましたが、衣替えはもともと欧米文化にある風習ではありません。 なので、日本から輸入した文化の英訳になりますが、英語で衣替えは次のような言い方で表現します。 衣替え = Rotating wardrobes 衣替え = Changing wardrobes 衣替え = Shifting wardrobes 衣の部分は衣類一式や衣類の収納そのものを指す「ワードローブ」、そして替えの部分は「ローテーション」、「シフト」、「変更(チェンジ)」と訳しているところが、衣類を役割や季節に基づいて入れ替えている様子がイメージしやすい英語表現ですね。 We should change wardrobes this weekend. =週末は衣替えをしよう。 Rotating wardrobes helps to keep your closet clean. =衣替えをするとクローゼットをきれいに保てる。 I shift my wardrobe three times a year. =年に3回衣替えをします。 といった具合でいろいろな表現ができます!
クローゼットを交代制にして入れ替えるイメージの英語版「衣替え」。 とてもわかりやすい英語表現でしたが、他にも夏のクローゼット、冬のクローゼットみたいな言い方もあります。 夏もの = summer wardrobe 冬もの = winter wardrobe ”summer clothes” ”winter clothes” といった言い方(夏服冬服)ももちろんありますが、1着の衣類というより夏に着る物全般というイメージだと ”wardrobe” を使うのが自然です。 My summer wardrobe consists of a hundred white t-shirts. =わたしの夏ものは白Tシャツ100枚くらいでできている。 The weather became boiling hot just as I changed my wardrobe to winter. =冬ものに入れ替えたと思ったらゆだるほどの暑さになった。
衣替えという風習が日本の収納や片付けの手法として英語文化に紹介されて注目されたことをお話しました。 なので、衣替えをそのまま「片付け」として表現する場合もあります。 まず、片付けるは ”organise” です。 すっきり物が収まるようにすることを指す動詞で ”clean” (掃除する)よりも整理整頓することに注目した表現なのでぜひ覚えたい単語です。 衣替えの例文としては、 I organise my wardrobe by seasons. =季節ごとに衣替えをします。 (直訳=季節ごとに洋服を整理整頓しています) というような使い方ができます。 夏用、冬用の箱や引き出しを決めて衣類を整理している人は多いと思いますので、この ”organise” をつかった表現も、自然に納得がいきますね。
今回のテーマは衣替え。この記事を書いている間にも日に日に夏から秋に季節が移っていくのを感じています。 そろそろ着なかった夏服を処分したり、厳密に衣ではありませんがサンダルをしまったりする時期になったのではないでしょうか。 けーこ先生は衣替えをすると、自分と向き合っている感覚になります。 着なかった服を見つけて衝動買いを反省したり、次の季節の服を出しながらしたいこと行きたい場所などを想像するのは丁寧な生活への一歩だと思います。 お母さんが衣替えをするという家庭が多いかもしれませんが、自分で一度やってみてはいかがですか?ものや自分を大切にする心が芽生えて、さらに自分のことも発見できて楽しい時間になると思います! |
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