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2024/11/18

11月のおはなし「Thanksgiving Day」

 暦の上では立冬も過ぎましたが、空を見ればまだまだのびやかで気持ちのいい空が広がる秋です。
 
そんな紅葉と青空の秋、主にカナダやアメリカでお祝いされるのが ”Thanksgiving” (サンクスギビング)です。
 
Thanksgiving = サンクスギビング、感謝祭
 
Thanksgiving Day = サンクスギビング・デー、感謝祭
 
”Day” がつく場合とつかない場合があります。
 
”Thanksgiving” の方が多く使われている印象はありますが、意味においての違いは感じられません。
 
例えば、グリーティング・カードも両方の表記が並びます。
 
サンクスギビングは家族集まってお祝いするのが定番で、1864年からは正式に祝日にも制定されています。
 
曜日は決まって第4木曜日で(今年は11月28日)翌日金曜日も祝日に自動的に?設定されるのでここは毎年4連休。
 
日本の年末年始のように買い物客や帰省する人たちであっちもこっちも混み合うのがアメリカの ”Thanksgiving” なのです。
 
ここでは由来や特徴など紹介していきます!
 
 
 

Thanksgiving Day:何の日?

 
 
What is Thanksgiving Day?
 
”Thanksgiving” は直訳すると「感謝する」という意味(give thanks)です。
 
日本語でいうと「感謝祭」。
 
お店のセールやテレビ番組で聞く言葉としてお馴染みかもしれないですね。
 
では ”Thanksgiving” は何に感謝をする日でどのような歴史があるのでしょうか。
 
 
 

Thanksgiving Day:はじまりは?

 
 
How did "Thanksgiving" start?
 
”Thanksgiving Day” のはじまりについて紹介します。
 
もともと感謝祭の文化をアメリカに持ち込んだのはイギリスの ”pilgrims” (ピルグリム)のひとたちでした。
  
”pilgrim” は巡礼者という意味で、サンクスギビングの歴史においては、17世紀頃イギリスからアメリカに移住したピューリタン(キリスト教の一派)の人たちのことを指します。
 
彼らの間では、渡米前にも収穫、嵐が去ったとき、戦争に勝利したときなど喜ばしい出来事があると神に感謝を捧げるために感謝祭を開く文化があったそうです。
 
そんなピルグリムの人たちは長い月日をかけてアメリカに上陸します。
 
最初は知らない土地で飢えと寒さに苦しみながら、先住民に狩猟や農作物の育て方を教わり、ようやく最初の収穫を迎えます。
 
その時行った収穫の感謝祭がいまのアメリカのサンクスギビングのオリジンなのだそうです。
 
ところで、その後の歴史をみていくとピルグリム以降も移民は増え続けます。
 
そしてついには先住民の領土や権利を奪い迫害しはじめるという悲しい事実があることを知っているでしょうか。
 
サンクスギビングはピルグリムの慣習、キリスト教徒の教えから生まれたもので、ピルグリムたちが見知らぬ土地で助けられた幸運を神様に感謝するのは信心深さの表れでもあるのかもしれません。
 
しかし、同時に実際に手を差し伸べてくれた優しい隣人(先住民)のことも決して忘れてはいけないのだと心にきざみたいものですね。
 
 
現代の ”Thanksgiving” はどうなっているかというと、宗教色は薄まっています。
 
家族だんらんをすると共に家族や身の回りの人(恋人、友達、同級生など、そして健康に感謝する日として親しまれています。
 
 
 

Thanksgiving Day:なにをするの?

 
 
How do people celebrate Thanksgiving?
 
冒頭でサンクスギビングは日本でいうお正月のような位置付け、と話しました。
 
サンクスギビングでは家族や親戚が集まってだんらんの時間を楽しむのが定番です。
 
また同じ時期にその名も
 
Thanksgiving Game = サンクスギビング・ゲーム
 
と銘打ったアメフト(NFL, National Football League)の試合も開催されます。
 
ハーフタイムショーに豪華アーティストがパフォーマンスをするのも恒例となっていて、大変な盛り上がりを見せます。
 
これは、おせちをつまみながら駅伝や高校サッカーを観戦する日本のお正月風景にそっくりですね!
 
では、ここからはサンクスギビングに欠かせない食べ物の紹介にうつりましょう。
 
 
 

Thanksgiving Dayの食べ物①:ターキー

 
 
アメリカにはバーガーやピザといった素晴らしいローカルフードがあると思いますが、中でもアメリカらしいのがサンクスギビングで食べるターキーとパイではないでしょうか。
 
まず、ターキーですが、七面鳥のことです。
 
turkey = 七面鳥
 
キジの仲間で、黒っぽい羽で覆われた体と首から頭にかけて赤いところが特徴です。
 
お肉はパサパサの鶏肉をほうふつとさせる食感があるので、「ブライン液」というお肉を柔らかくするための漬け込み液を作ってターキーをまるまるマリネします。
 
マリネされたターキーは ”stuffing” (スタッフィング)といってパン、米、ハーブ、野菜、ドライフルーツ、ナッツなど家庭独自の配合で混ぜ合わせたものを詰めてオーブンでじっくり焼いて出来上がりです。
 
焼いたターキーはスライスされて ”gravy” グレービーソースや ”cranberry sauce” クランベリーソースと一緒に食べるのが伝統的なサンクスギビング・メニューです。
 
 
 
 

Thanksgiving Dayの食べ物②:パイ

 
 
 
これはサンクスギビング限定というより、アメリカの秋の風物詩といってもいいかもしれませんが、サンクスギビングメニューとして紹介します。
 
というのも、アメリカでは秋多くのパイが出回りますが中でもパンプキン・パイはサンクスギビングの定番デザートだからです。
 
アメリカのパイは日本でいうところのタルトの見た目をしています。
 
タルト型を使ってホールケーキのように作るので見た目も豪華で、お祝い向けの料理です。
 
ここで紹介するパンプキン・パイは、シナモンやスパイスがきいたパンプキン・ピューレがぎっしり詰まっています。
 
ピューレを焼いているので、レシピによってはかぼちゃプリンパイみたいになるし色も鮮やかなオレンジ色。
 
上にタルト生地で葉っぱを形どったものを飾ったりナッツを飾ったりして焼く人もいますし、プレーンで焼いてからホイップクリームやアイスを添えるひとも。
 
どちらにしても、たくさんターキーを食べた後のパンプキン・パイは特別おいしいと思います。
 
 
 

Thanksgiving Day:まとめ

 
 
今回は日本ではあまり馴染みのない行事 ”Thanksgiving” を紹介しました。
 
家族の絆や健康をお祝いする団らんの日ということや、季節の味覚を楽しんだりスポーツ観戦をしてゆったりとした時間を過ごすことがわかりましたね。
 
 
日本のお正月を思わせる内容の行事が北米にもあるなんて驚きです。
 
ちなみに、サンクスギビングがすぎるとアメリカは街中が一気にクリスマスモードに大変身します。
 
クリスマスシーズンに入る前の秋の総決算なのかもしれませんね。
 
 
 
 
 
 
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