2025/9/17
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9月のおはなし 「September Birthstone」 |
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日本の9月は、台風が来たり秋の足音を感じつつまだ暑さとも戦う季節。 そして9月の誕生石は、爽やかな秋空が恋しくなったときに癒されそうな青色のサファイアです。 とはいえ、サファイアって青色だけではないの知っていましたか? 色の話も交えながらサファイアを紹介していきます。
The birthstone for September is sapphire. = 9月の誕生石はサファイアだよ。 Really? That's my favorite stone! = ほんとに?私一番好きな石なんだ! 青色の宝石はたくさんありますが、なかでもサファイアは世界三大宝石のひとつとも言われる石です。 (あとのふたつはルビーとエメラルド) 名前はラテン語で「青」という意味の "sapphirus" からきていて、ルビー同様古くから青色の石の代表として確たる地位を築いてきたことがわかります。 主な産地はスリランカ、インドのエリア(カシミール地方)で、そこからヨーロッパに広まっていきました。 近年はマダガスカル産のサファイアが多く市場に出ていて、今は希少となったスリランカ産と似た特徴の石も採れることもあるそうで、人気を集めています。
What do you know about sapphires? = サファイアのことどのくらい知ってる? 冒頭でサファイアは世界三大宝石に数えられると紹介しました。 「三大宝石」に厳密な定義はありませんが、サファイアが世界規模の人気、価値、美しさを兼ね備えた石として認知されていることはたしかです。 サファイアは、鉱石としてはコランダムという鉱石の一種で、7月に紹介したルビーと同じです。 ルビーはコランダムにクロムが混入することで赤色を作り出していて、サファイアは鉄とチタンが混入することで青色になります。 ここで面白いのは、赤色(ルビー)以外の色のコランダムは全てサファイアと呼ばれることです。 コランダムはもともと無色透明で、混入した微量元素の種類やバランスでピンクサファイア、イエローサファイア、ブラックサファイア(濃いグレーから濃紺)など多種多様な色味を産みます。 おそらく石の分析技術や産出量、需要が原因と思われますが、赤色のみが呼称を得て、他はサファイアの仲間的な扱いになっているようです。 赤、青以外のサファイアを総称で「ファンシーサファイア」とも呼ぶそうですよ。 色の分類をはっきりさせたり見た目をよくするために一部加熱処理をする場合もあるものの、基本的にサファイアの色は自然発生したものです。 地球という星の偉大さや尊さを強く感じますね。
Here's a story about sapphire. = サファイアの話をするね。 サファイアは、古くから高貴な石として扱われていました。 現在のイランを中心に栄えた古代ペルシャ文明では、世界はなんと大きなサファイアの円盤の上に存在していると信じられていたそうです。 空の青さも、(地面の)サファイア色を写していることから青いと信じられていたのです。 大地の土台になって、さらに天の色を表しているだなんて、古代のひとたちはサファイアに神秘的な力を感じていたのですね。 そのためか、王族や貴族だけでなく、聖職者や賢者も古来から好んでサファイアを身につけたそうです。
サファイアの和名は「青玉」「蒼玉」で「せいぎょく」か「そうぎょく」と読みます。 そのまま「青い石」という名前ですね。 今では豊富な色のバリエーションがあるとわかっているサファイアですが、やはり美しい青色が一番印象的なのですね。 Sapphire is named after it's blue color in Japanese, too. = サファイアは、日本語名も青い色からきているんだね。
9月の誕生石は青い色の石の中でも高い人気と美しさを誇るサファイアでした。 誕生石だけをとっても青い石はたくさんあって、特に秋冬は大盤振る舞い。 10月はトルマリン、11月はトパーズ、12月にいたってはターコイズ、タンザナイト、ジルコンと青い石ばかり3種類が割り当てられています。 怒涛のブルーストーンラッシュを見てみなさんも "My no.1 blue stone" を決めてみてはいかがですか? |
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